ツアーに参加しようと思ったきっかけは? |
「難民キャンプのこどもたちの役に立てるような看護婦さんになりたい。」というのが中学のころに描いた将来の夢でした。30年以上経った今、職業としてその道はずっと歩んでいるけれど、様々な出来事や環境によって夢はまた夢になってゆき、もうすっかり引き出しの奥にしまいこんでいました。
サニーとの出会いがあって、カンボジアの奨学生の援助ができることを知り、縁というか、何か運命的にも感じていました。
サニー横浜のチャリティコンサート“JGB”( Joyful Gospel Bridge)で、カンボジアの小学校に学校図書を贈ろうをテーマにメンバーみんなで取り組んで、その素晴らしいコンサートは目標をはるかに越える支援金を集めることが出来ました。
みんなの想いを、ゴスペルで架けた橋を渡って届けたい、私が橋の向こう側に届ける役を担えるのなら、これはカンボジアに想いを馳せていた私に与えられたチャンスかもしれない、と、思いました。
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これまで仕事、プライベートで国際協力活動やスタディツアーに参加したことは? |
委員会活動や募金程度です。 |
出発前のカンボジアという国の印象は? |
「飢餓」「不衛生」「伝染病」「死に逝くこども」
30年前に見た映像のイメージがまだ頭の中にあります。
「義足」「ストリートチルドレン」
地雷の被害者と、そのこどもたち。
「都市部の急速な発展」「地方の貧困」「働くこども」「澄んだ目のこどもたち」
マスコミから得る最近のカンボジア。
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このツアーでしたいことは? |
まずは、みなさんの想いが形になった学校図書を無事に贈呈してくることです。
その場に立ち会って、こどもたちの様子をみなさんにお伝えしたいです。
それから、こどもたちと歌ったりあそんだりふれあって、遠い日本という国からたくさんの人が応援していることをこどもたちに知ってもらえたら、と思います。
そして、電気ガス水道のない村でどのように生活しているのか知りたいです。特に、奨学生はどんな暮らしなのでしょう。
また、こどもたちの健康管理について知りたいです。
学校での取り組み、家庭でのしつけはどんなふうにしているのでしょう。
病気になったときはどうしているのでしょう。
そして、JICAカンボジア事務局への訪問が予定されているので、かつて描いた夢の中の「JICA」の「今」を、何か知ることができて、私自身の「これから」を考える時のヒントにすることができたらいいなと思います。
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今回のツアーを振り返って |
5泊7日とは思えないほど、たくさんの体験と感動がありました。
観光では行くことがないだろうカンボジアの農村の生活を知ることができました。
また、チームカンボジアのみなさんが素敵で、ずっと穏やかな空気が流れていてたくさんたくさん笑いました。“想いはひとつ”
の感覚はたまらないですね。ともに過ごしてくださったことに感謝いたします。
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ツアー中にやった交流企画の内容と、現地のみなさんの反応は? |
支援金で購入した学校図書を贈呈しました。
手に取るとこどもたちは食い入るように本を見ていました。
クレーングタモム小学校では、外国人が訪問するのは初めてとのこと。少し緊張も見られたこどもたちも、一緒に遊ぶうちにうちとけてゆきました。日本の文化的な遊びなどを準備していきましたが、こどもたちが一番楽しかったのはゆかたのファッションショーとのことでした。とても盛り上がりました。チェキで写真を撮りプレゼントすると嬉しそうに手に持っていました。
裸足のこどもたちの足を守りたくて、現地に自然になっているものでこどもが自分でわらじを作ることができたらいいねということで、講習会コーナーもありました。器用につくっている子がいました。
奨学生の家庭訪問では、電気もトイレもない生活の場を見ました。「学校へ行くことができて嬉しい。ありがとうございます。」という言葉をこどもだけでなく、お母さんからも聞くことが出来ました。学校なんか行かないで家の手伝いをたくさんしてほしいと思っているかもしれません。支援している者が直接会いにいくことで、家族の協力や応援が高まったかもしれません。
ホームステイ先では、心づくしのおもてなしをいただきました。水浴びなど村の生活を体験して、美味しい手料理をいただきました。発電機で扇風機の用意もしていただきました。
ホストファミリーのこどもたちと歌ったり、女性たちと通訳のいらない女子異文化交流があったりしました。
書ききれません。(笑)
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このツアーで一番印象に残ったことは? |
ツアー全体からいえば
海外の協力を得て急速に発展をする首都と、離れた広大な農村の、生活があまりにも違うこと。伴って、こどもの体の大きさや表情、受けられる教育も違うこと。
最も感極まった場面は
本の贈呈式の時。
コンサートでUnityを歌いながら広げたクメール文字の横断幕を、こどもたちの目の前に広げ、こどもたちが読み上げてくれた時。
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ツアーの前と後で、一番変わったことは? |
村の生活を見てこどもたちとのふれあいを体験し、JICAで局長さんのお話を伺い、私が関心を持った頃から30年経って、カンボジアのこどもたちへの支援のありかたも変わっているんだと、現状を飲み込むことができました。
これからは自分に何ができるのか、現実味をもって考えてゆけるようになりました。
日本人は自分達でよりよいものを作り上げようという意識が高いから、こうして豊かな生活をすることができているんだ、と思うようになりました。
当たり前の生活がありがたく感じられるようになりました。
帰国後、すべての人、今まで苦手意識があった人に対してまでも、何故か妙にいとおしく感じられるようになったこてとも、何か自分の中で変わったからなのかもしれません。
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現地で起こったトラブルや困ったことは? |
プノンペンのホテルで鍵や備品の故障などがありましたが、行程中は民際センター現地スタッフさんと通訳さんの細やかなサポートで、大きなトラブルなく過ごすことができました。
強いて言えば、メンバーの一人がガソリンスタンドのトイレの鍵が壊れていて数分閉じ込められる事件がありました。機転を効かせて無事開けられましたが、その後は外トイレは誰かと一緒に行くようにしました。
天候がよかったのもラッキーでした。
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持って行って良かったもの&要らなかったものは? |
*よかったもの*
出発前に、A型肝炎など数種類の【ワクチンを接種】しました。感染リスクの高い地域に行くなら必須だと思います。
【虫除けグッズ】をいろいろと持っていきました。蚊に対しては腕に巻くベープが効果あったように思います。
ダニなどによる感染症もあるので、適用のクリームも使用しました。
お陰で、日本では蚊に刺されまくる私ですが、現地では大丈夫でした。
熱中症対策に、ポカリスエットやアクエリアスなど【イオン飲料用パウダー】(ペットボトルの水に溶かします。)イオン飲料の類いはコンビニにも売っていませんでした。冷たい水が手に入ったときは【ステンレスの保冷水筒】にうつしました。また、首に陽射しが直接あたらないように首にタオルを掛けるなど心掛けました。【扇子】も使いました。
現地の暑さの一方で、空港や飛行機の中は冷えるし、帰国したら極寒でした。(笑) マイクロフリースの小さめの【ブランケット】はコンパクトなのに保温性が高くて便利でした。
超コンパクトになる〇ニクロの【ダウンジャケット】は枕にもなるし帰国後の気温に対応。
靴を履く必要のないところ以外は【サンダル】で過ごしました。
ホームステイ先は最低限の場所に薄暗い灯りしかないので、両手が使える【首から下げられるライト】は便利でした。防水だったので、水浴びのときも棚に置いて使えました。
それから【内服薬・外用薬】軽く出番があったので、やはり持っていってよかったです。
*いらなかったもの*
外食の食器に心配があったので【割りばしやスプーン】を持っていきましたが使いませんでした。ステンレスのスプーンが熱湯に浸けてあったりして、安心しました。
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今後ツアーに参加する方へのメッセージ |
私の場合ですが、職場の繁忙期と末娘が受験生ということで、一旦はあきらめようとしていました。最終的には娘に背中を押されて、職場に勤務交代を調節していただき、申込日ギリギリに参加表明しました。
なので参加できることがてもありがたく、感謝の気持ちを持って望みました。この気持ちはツアーでたくさんの収穫を得るパワーになりました。
暇もあるしお金もあるから参加するという方は、行くことの出来る健康に感謝を。ツアー中の見方考え方がグッと違ってくると思います。
ツアーは、チームプロジェクトです。出発前にチームで企画検討などをし、帰国後は報告にむけてラップアップします。
私はツアー前後に時間的余裕がなくて、チームのみなさんのやさしさに甘えっばなしでした。
ツアーに参加するなら、ツアー期間の前後にも時間的体力的な余裕を持てた方がよいと思います。
特に帰国後の休養の取り方は考慮しておいたほうがよいと思います。
ホントに充実したツアーですから、帰国後に燃え尽き症状の出ることもあるようですよ。
民際センターの方が、若い人の方が体調を崩しやすい、とおっしゃってました。体力を過信しないようにということでしょうか。
常にチームで行動していることを忘れないようにしていれば、かけがえのない時間を共有できる感動が味わえますよ! |
お世話になったEDFカンボジアのスタッフさん、民際センターさんへ |
EDFカンボジアスタッフのチャンディーさん、セイラさん、おふたりのお陰で、みんなの想いを伝えることができ、安心で快適で充実したツアーでした。
ライブラリーボックスに感激しました。キャスターがついてそのまま棚になっているので、図書室がなくても保管できますね。ボックスに書いてくださったSUNNY SIDE YOKOHAMA、一冊一冊にも判が押されて、私達の支援の気持ちをとっても大切にしてくださっていることが伝わってきました。
そして行程中の細やかなご配慮にとても感銘しました。
外での活動から車に戻る度に冷たい水をご用意してくださいましたし、現地のワイルド感を味いながらも衛生面がきちんとしている食堂を選んでくださいました。また、現地調達の急な買い物にも快く対応してくださいました。市場でふらっと歩いていて気付いたら仲間が居なかったとき、後ろでセイラさんが見守ってくださってて、ありがたかったです。
EDFカンボジアさんが、子供たちに愛情をもって活動をなさっていることがわかって、嬉しかったです。とても魅力を感じました。これからも沢山の子供の笑顔のためにご活躍されることをお祈りいたします。
通訳のナディさん、通訳がナディさんじゃなかったら、このツアーでこんなにたくさん笑えなかったと思います。心の満腹感はナディさんのお陰だと思っています。
通訳の俊敏さは感心しました。始めて見る外国人が喋る言葉を直ぐに訳してもらえたからクレーングタモムの子供たちも安心したでしょうね。
言葉の不便を感じることなく交流できたり、ガイドブックにはないカンボジア情報をおしえてもらったり、アラッピアの歌を特訓してもらったり、サニーTシャツに跳び跳ねて喜んだり、浴衣がすごく似合ってたり、エピソードがつきませんね。
村での夜、自分の想いを熱く語ってくれました。自分も奨学金でたくさん勉強ができた。カンボジアの今の子供たちに私のようになってほしいと思ってると。ナディさんの想いを忘れず、これからの活動のパワーにしますね。
民際センターの冨田さん。
今回ご同行出来なかったのが残念でしたが、説明会やパンフレット、現地スタッフさんとの連携、ありがとうございました。
安心して出発できました。
子供たちは私たちと会えたのをとても喜んでいました。自分が応援されていることを実感して、ますます生き生きと学校に通ってくれることでしょう。ダイレクトに支援ができてその子供に会うことができる民際センターさんの活動は素晴らしいと、改めて、思いました。私一人の力は砂粒くらいですが、携われていることがとても嬉しかったです。
冨田さんは(ナディさんから)アラッピアの歌の特訓を受けてないので、私たちと練習しましょうね。(笑)
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
モォイ、ピィ、バィ!!(いちにのさん!) |
日本にいるGQファミリーのメンバーへ伝えたいこと |
「楽しい時間のために使ったお金が、別の場所で大きな力になる」を、実感してきました。
奨学生が「ありがとうございます。学校に行くことができてうれしいです。」と手を合わせて話す時、こんな風にダイレクトに確実に支援できるNGOの活動に改めて魅力を感じました。
メンバーみんなで取り組んだチャリティーコンサートの成果が学校図書という形になり、こどもたちが食い入るように本を読む様子を見て、自分がGQファミリーの一員でいることがうれしくてたまりませんでした。
私たちがゴスペルを歌って、楽しかったり、不安や辛い気持ちを払拭できたり、仲間が増えたりしているとき、別の場所でも力になっています。
時にとても気持ちがふさいだら、誰かの役に立てていることを、思い出してくださいね。
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