1号井戸を視察
いよいよ井戸を訪問できる機会がやってきました!
まず初めに訪れたのは、オロボロシェという土地。こちらは2010年3月に行ったGQ Familyのチャリティイベント「第2回GOSPEL FOR PEACE」での収益金を用いたポンプで、4月に完成したGQ支援での1号井戸です。
私たちの目でみる限り、この井戸周囲には見渡す限り何もありません。マサイの小さな住居がポツポツとあるくらいです。
私達が視察に訪れた時にも、このように水を汲みにきている女性や子供達が次々に。半径5キロほどの土地に住む方々が利用し、20リットルのポリタンクを2本も背負って一日3往復することが女性達にとって日常。それでも、ここに井戸がなかったら、もっともっと遠くまで過酷な道のりを歩かなければならない・・・。
私達も背負ってみましたが・・・とてもじゃないけれど歩けません。一歩・二歩でもよろけてしまう重さ。
現地の女性はヒモ状の布をおでこにあてて、頭から下げて歩きます。オデコには、ヒモの筋跡が付いてしまうそう。
一方、水を汲み上げるためのポンプの上下運動には、それほど大きな力は必要ありません。子供でも、楽に汲むことができます。長い道のりやってくる女性・子供達のことを思うと、楽に汲み上げられるという事実には少しばかりホッとします・・・。
水は冷たくて透明な、とてもキレイなものでした。
ポンプには私達の合言葉、「Sing in unity, Live in peace」。元々入れてもらっていた文字が消えてしまったので、皆で新たに書き込んで修復。
そして新しく看板も立ちました!ポンプの側面の文字は使っているうちに消えてしまうと言うことで、IWP大野さんのご配慮でこのような看板を井戸に立てていただけることに。感謝です!!
裏面には、メンバー皆で書いた寄せ書き!
日本語・英語・スワヒリ語・マサイ語で「友情」を意味する言葉を書きこんで。
この井戸の周りには、トゲトゲとした植物で生垣が作ってあります。スニーカーでも貫通する恐れがあるくらい、立派なトゲをもったアカシアの生垣。
なぜこんなもので囲っているのかというと、家畜や野生動物が中に入り込まないようにするため。水場に動物が入り込んでしまうと、糞尿入り乱れてしまい、衛生が保てなくなってしまうから。
けれど、マサイにとって家畜は財産です。人間だけでなく、家畜も飲み水が確保できなければ意味がない。そこで、生垣の外にこうしてパイプで井戸の水を流して、動物たちのための水飲み場を作っているのです。水を受けているのは、使用済みの大型タイヤを切り開いたもの。こうやって、身の回りにあるものから工夫して作っていくんですね。
完成した井戸、こうして人々の日常の中で欠かせないもとのして利用されています!!!
2号井戸、ポンプの贈呈セレモニー
同日午後に訪れたのは、KAG Churchという小さな教会。野外に屋根があるのみですが、マサイの皆さんの通う立派な教会です。
今回、こちらの教会に設置されている井戸へ、ポンプを寄贈しました。GQ Familyからは2つ目の井戸支援、「UNITY」CDの売り上げ1,500枚達成によって実現したものです。
こちらの井戸自体は、以前のIWPの活動により設置されていたものの、昨年のクリスマスにそのポンプが壊れてしまい、困っていたそうです。
この井戸は、教会へ通うメンバーの方や近隣住民が利用するほか、将来この付近で商業施設の建設も予定されているらしく、そうした開発工事の際に必要になる水も提供することができるなど、利用用途も広く、ニーズは高いようです。
私達が車を降りた瞬間、真っ赤な布にキレイなビーズ使いの民族衣装で正装したマサイの皆さんに突如囲まれました。盛大に歌で迎えられ、私たちはあまりの大歓迎にあっけにとられしばし呆然。
歌いながらピョンピョンと直立の垂直ジャンプ。そのうち、歌の中で号令がかかると、頭を突き出しながらこちらへ向かって跳ねて近づいてきます。
「??????」
初め訳がわからずオドオドしていた私たちですが、しばらく後、ジャンプしながら近づいて頬をくっつけ合うのが「ご挨拶」なのだと理解し、マサイ流の挨拶に挑戦。
その後も歌えや踊れやの大騒動!!飛んで、跳ねて、歌って、踊って・・・それもハンパじゃない長時間です。
こんなに沢山の人々が集まって、私達の訪問に備えていてくれたのかと思うと・・・感激せずにはいられません。私達の受けた大歓迎は、日本で一緒にUNITYを歌ったり聴いたりしてくれている沢山のメンバー、このプロジェクトの関心を持って協力してくれている沢山の方々、そして何より現地で一緒に汗をかいて人々の信頼を得ながら活動しているIWPの皆さん、関わった全ての方々へ向けられた、マサイの皆さんからの気持ちであるに違いありません。
そんなマサイの皆さんの気持ち、今度は今このサイトを読んでくださっている方にも伝わりますように・・・。
いよいよポンプの贈呈セレモニー。皆さんの前で、ずっしりと重みのこもったポンプをお渡ししました。
ポンプの取り付け作業
そしてポンプをもって井戸へ、実際の取り付け作業が行われます。取り付けの様子を見守る最中も、井戸を囲んで歌い続けるマサイの人たち。
やった!! 水が出た!!!
井戸に命が吹き込まれた瞬間。私達も思わず駆け寄って手を伸ばします。
マサイの人たちも笑顔、笑顔で、皆で水が出たことを喜び合いました。
そこに井戸があるのに、水を汲むことができなかったそれまで日々のことを思うと・・・、本当によかった。
上総掘りという技術で掘られているIWPのやり方の井戸では、現地にある道具を何度も再利用して使って作業し、機械でなく全て人の手で掘っていくので、費用も極力抑えられたものになっています。
しかしながら、唯一どうしてもコストがかかるのがこのポンプの部分。これがないと水を汲み上げられない上、各井戸に一つ必要なので、使い回しもできません。
そのため私達の寄付をしたお金は、このポンプに使われています。これを設置してはじめて、水に手を伸ばすことができる。その様子を見ていると、「このポンプを通して皆さんの気持ちがマサイの方々の手に注がれている」。そんな気がします。
マサイの皆さんと歌で交流
さて、大歓迎を受けた私達ですが、何かお礼の気持ちを伝えたい。私たちにできること・・・といえば、チームUNITY’Sもちろん歌ってきました!
UNITY’Sとマサイの皆さん、歌の出し物交換のスタート。これなら言葉が通じなくとも、一つになれる!
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